東日本大震災10年を迎えて
本日、東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災から10年を迎えました。改めてこの震災により犠牲となられた方々のご冥福を心よりお祈りするとともに、かけがえのない家族や友人を失った方々に哀悼の意を表したいと思います。また、被害に遭われたすべての被災者の皆様、特に今なお震災の影響を受け続けておられる皆様に、改めてお見舞い申し上げたいと思います。
私たちパシフィックコンサルタンツは、発災当初より数多くの被害調査や様々な復旧・復興事業に取り組んでまいりました。また私たちのみならず、まちづくり・インフラ整備に関連する産・官・学が相互に連携し、これまでにない仕組みやルールを新たに設け、最先端の技術と力を注ぎ込んだ結果、多くのインフラの整備が完了しつつあります。その一方で、未だ福島県の帰宅困難区域の皆様をはじめ、元通りの生活を取り戻すことができていない地域があり、またまちが再生された地域においても今後どのようにして人や産業を育成し、賑わいのあるまちを取り戻すか、といった課題も山積しています。
当社では、この東日本大震災10年を迎えるにあたって、『東日本大震災からの復興～パシフィックコンサルタンツの軌跡と未来への提言』と題し、当社の震災への取り組みのすべてを記録するとともに、災害対応のあり方について提言書を取りまとめ、これを後進に継承していくこととしました。併せて、この震災での経験や得られた知見・教訓・精神等を忘れることなく、強靱な国土、地域づくりに貢献し続けることを「東北宣言」として採択しております。
当社は東日本大震災から10年という節目にあたり、決意を新たに、グループ関係会社と力を合わせ、東北地方を含むすべての被災地の真の復興が一日も早く実現できるよう尽力して参ります。そして、多くの犠牲の上に得られた教訓を十分に活かし、国土の防災と安全で安心な暮らしづくりに資するよう、これまで以上に技術研鑽を重ね、これを社会に還元することを通じて社会に貢献していくことを改めてお誓いいたします。
2021年（令和3年）3月11日
パシフィックコンサルタンツ株式会社
代表取締役 社長執行役員 重永 智之
