
現場を知るコンサルタントが 求められている
PM/CM分野
PM/CM事業部
竹中 浩輔
工学部 土木工学科 卒業
1989年入社
PM/CM分野のミッション
長い年月をかけて幾人もの力で出来た道路は
まさに技術屋の集大成
- 新入社員で東京の道路部に配属され、それからずっと道路分野に携わってきました。道路事業(公共事業)はとても時間のかかる事業です。私が30歳の頃に設計した延長約20kmもある山地部の国道バイパスが、約25年を経て最近開通しました。道路分野は、道路設計の技術だけではなく、橋梁、トンネルなどの構造物の技術や、地質、環境、まちづくり、河川、砂防など様々な分野の技術を結集する必要があります。俯瞰で物事を見る能力や調整力、交渉力、熱意も必要です。時間もかかります。大変な仕事ですが、長い年月をかけて、幾人もの力によって出来た道路はまさに技術屋の集大成、完成した道路を走った時の気持ちは、何事にも代えられません。やはり「地図に残る仕事」はいいですね。

手がけている仕事
自分の技術で地元に貢献できることが
建設コンサルタントの醍醐味の一つ
- 道路に関する技術力を培い、自分で仕事が回せるようになって自信を持ち始めた頃、この技術を自分の生まれ育った地域で発揮したい、微力ながら地域に貢献したいと思い始めるようになりました。数年後にその思いが叶い、入社21年目に九州支社に転勤になりました。地元の業務に初めて携わることができ、自治体発注の小さな駅前の道路設計でしたが、完成した際には大きな喜びと達成感を味わったことを覚えています。
コンサルタントに、必要な力とは?
現場を知るコンサルタントが
求められている
それを担うのがPM/CM技術
- 九州支社の交通分野の部長を拝命して2年目の2016年4月に、熊本地震が発生しました。地震による大規模な土砂崩れで阿蘇地域と熊本市街地を結ぶ国道57号は寸断され、復旧ルートの建設が決定しました。事業を円滑かつスピーディに進めるためにPM/CM業務が導入され、当社が参入しました。コンサルタントのメンバーと発注者がパートナーとなり事業を進めるこの形態は、当時は一般的ではなく、お互い手探りの中で試行錯誤を繰り返しました。大変苦労しましたが、事業の最盛期には当社の8名のメンバーと発注者が一つのチームとして取り組んだ結果、延長13kmの道路をわずか4年半で開通させることができ、地域の復興に大きく貢献しました。
- PM/CM業務は、発注者とともに現場事業を進めるもので、計画・構想段階から設計、用地取得、施工に至るまでの一連の流れをマネジメントできる能力を養えることを実感しました。我々が若い時は「コンサルタントは現場を知らない」と言われたものですが、特にこれからは幅広い技術力が求められ、PM/CMの技術は必要不可欠であると強く認識しています。当社に入社した方は、できるだけ早いうちに、PM/CMの現場を体験してもらう取り組みを、推進していきたいと思っています。
この記事は2025年に作成されました(部署名・役職等は当時のものになります)。