パシフィックコンサルタンツは「就活クチコミアワード2024」でブロンズ賞を受賞しました。クチコミ掲載企業約4.8万社の中の総合23位にランクインしたものです。就活生の一人ひとりの夢や、やりたいことに寄り添った採用活動をどのように進めるべきか、日々議論を重ね、さまざまな工夫を重ねている人事部の田中佐帆と木戸隆太郎に話を聞きました。
INDEX
「就活クチコミアワード」とは
「就活クチコミアワード」は、新卒採用向けの就職情報サイトを展開するワンキャリア社が実施している独自のアワードです。企業の採用活動を対象にした評価ですが、公的機関やマスコミ、専門家によるものではありません。就活生のクチコミという本音の体験談をもとに、同社が「本当に会ってほしい企業」を選出しています。
数多くある就職に関するクチコミの中では、情報の透明性から特に有力な情報源として知られ、就活生の60%以上が参考にしているといわれています。多くの就活生が利用するサイトであることから、今回のアワード受賞はパシフィックコンサルタンツとしても大変うれしく思っています。対象企業約4.8万社の中での総合23位はちょっと胸を張ってもいいかなと。もちろん、この結果に満足することなく、さらに上位を目指していきます。
何が評価につながっているのか
パシフィックコンサルタンツの採用活動で、特に就活生からの評価が高いものの1つにインターンシップがあります。人事部としても初めての会社選びに臨む就活生にとって、当社でのインターンシップが実りの多いものになるようにしたいと、いろいろな工夫を重ねています。
その一つが体験したい業務分野やカテゴリーを細かく選べるようにするということです。近頃の傾向として、就活生のみなさんは「やりたいこと」の具体的なイメージを持って就職活動に臨んでいます。そのため、「知りたいのはそこではなかった」という齟齬が生まれないよう、エントリーシートの段階で国内外合わせて最大46の業務分野と8つの実施場所(各地域本社・支社、技術研究センター)を選ぶことができるようにしています。
また、受入れ部署では提出されたエントリーシートをもとに、学生一人ひとりがどういう問題意識を持って何を学びたいと考えているのかを把握した上で、インターンシップの内容をカスタマイズしています。実際インターンシップに参加した学生からは「こちらが理解できるまで懇切丁寧に教えてくれた」といった感想が多く寄せられています。
スケジュールについても授業への出席や研究室での活動を優先できるよう、一人ひとりの日程に合わせて組むようにしています。さらに、インターン期間中に、関心のある他分野の社員説明をセットするといったことも行い、より厚みのある学びの機会を提供しています。
昨年からは1day仕事体験も始めました。従来は1~2週間のインターンシップだけを行っていたのですが、応募が多く社内の受け入れが難しくなってしまったり、どうしてもスケジュールが合わないという就活生も多くいました。そこで、朝から夕方まで丸1日をかけて、会社の説明だけでなく、グループワークや座談会などを含めたインタラクティブなプログラムで当社で働くイメージを持ってもらおうと、1day仕事体験を企画しました。
社風への共感が多く寄せられる
パシフィックコンサルタンツの採用活動の流れは、エントリーシート・履修履歴の提出によって応募受付となり、その後、書類選考、一次試験(適性検査・小論文)、二次試験(一次面接)、最終試験(役員面接)、内々定、内定と進みます。コンサルタントの仕事は人が主役です。お互いを良く知ることが大切だと考え、面接は一次面接から対面で行うことを原則としています。コロナ禍でも感染対策を徹底しながら対面での面接を続けました。
また、面接をする社員はできるだけ話しやすい雰囲気をつくり、本音を引き出して普段通りの自分を出してもらえるように心がけています。実際、面接後の感想で「緊張をほぐしてくれて話しやすかった」「いろいろ聞き出してもらうことができた」といった多くのクチコミをもらいました。
当社はもともと自由でフラットな人間関係がベースにあり、和気あいあいとした雰囲気の社風です。それが面接担当者にも自然に現れているのではないでしょうか。最終の役員面接になると誰もが緊張するものですが、15分前に集合して人事部のメンバーと雑談をしたり、身だしなみのチェックをしたりするなどリラックスする時間を設けるなど、できるだけ自然体で臨めるような配慮をしています。
内定後は仲間づくりや事前の研修を用意
当社には、毎年多くの新入社員が入社します。同期同士のつながりは大変重要であると考え、内々定が出始める春頃から、どんな同期がいるのか、お互いのプロフィールが見えるような内定者専用のサイトを立ち上げています。10月に行う内定式は東京オフィスでの開催となるため、全国から内定者が集まります。内定者専用サイトを通して、事前にオンライン交流会を複数回実施するなど、内定式当日に初めて顔を合わせることがないように工夫をしています。内定者のみなさんにとっては、既にオンラインで話したことがある仲間と直接会う機会となるため、より良いコミュニケーションが取れているのではないかと思います。
その他、配属先部門でも内定者懇親会などを開催しているようです。また4月の入社前にビジネスマナーやビジネスの基礎知識、仕事の進め方や思考法に関するe-ラーニングの機会を設け、入社後の新入社員研修はより実践的なものにしています。
新入社員の全体研修は4月の第3週まで続きますが、最後に行うのが会社を離れて行うフィールドワーク研修です。チームビルディングを目的としたアクティビティで、毎年とても好評です。ここでつくられた強い絆が、その後、部門を異にしながらも同期として支え合っていく基礎になっているようです。
お互いを理解し、未来につながる採用活動を
新卒として就職活動を行うのは、人生で1回だけの貴重な機会です。この機会を大事にして、じっくりと会社選びをしてほしいですね。人事部としても、会社をしっかりと理解してもらえるように引き続きインターンシップに工夫を重ねます。「こういう会社があることを知って良かった」「この会社の一員になりたい」と思ってもらえる機会を提供できるよう、各分野の社員と一緒に考えます。
インターンシップに参加したり、OB・OG社員に話を聞けば、私たちの会社がどういう会社で何を目指しているのか、よくわかってもらえるはずです。フラットで自由な雰囲気の中で誇りを持って仕事をしている先輩社員の話を聞き、この会社で自分は何ができるか、一緒に考えていくことができればうれしいですね。
新入社員のみなさんに入社理由を聞いたアンケートでは「自分のやりたいことができそう」「社風が良い」「福利厚生など処遇に満足できた」という回答がここ数年のトップ3です。私たちの取り組みが、少しずつかもしれませんが伝わってきているのかなと思います。

パシフィックコンサルタンツは、人を型にはめるのではなく、その人が持っている個性を最大限引き出し、それを組織の力にしたいと考えている会社です。ありのままで、活き活きと働いてほしい、その環境づくりを採用活動の時点からつくっていきたいと思っています。